黄帝内経素問を学ぶ③

おやじのつぶやき コラム

蕃秀の季節

この時期、庭の雑草が驚くほど伸びてきます。

黄帝内経素問では、夏を”蕃秀”と呼んでいます。そもそも”蕃”とは茂ることで、”秀”とは美しいという意味です。現代国語辞典にも、

蕃茂=草木が茂こと
秀美=他よりも優れて美しい

とあります。黄帝内経素問から発祥した言葉かも知れませんね。

夏は蕃秀、”生長(成長)の力を助長させる”季節です。

草木に限らず、自然の中に生きる私たちも、春は”発陳”、秋は”容平”、冬は”閉臓”、それぞれ”天の氣”の交わりが違うので、季節に合わせた養生があるのです。

“春に生じ、夏に長じ、秋に収し、冬に蔵す”とあり、万物の根本なのです。

さて、夏は天から陽氣が降りて地の氣と盛んに交わります。ですから、外に出て太陽に当たり、草木など自然から氣を受け取り、自己の生氣となし、それを蓄えるのではなく発散させることが、夏の養生なのです。

これに背くと”心氣内に洞なり”とあり、心ここに在らずという状態になってしまいます。

私たちも、この夏に大きく生長し、生き生きと(美しく)過ごし、蕃秀の季節を楽しみたいですね。

Y.Izumi

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