~酒は百薬の長ではないらしい~

おやじのつぶやき コラム

私は酒飲みだ。ほぼ毎日呑む。

一番下の小6の娘は、二杯目を呑む父を見て『お父さん、のみすぎだよ』とたしなめる。私は、『二杯まではいいんだよ』と言いながら呑むのが常だ。

2年前、権威ある医学雑誌『ランセット』にアルコール摂取についての論文が掲載された。『酒は適量ならば、むしろ健康長寿に貢献する』という定説を覆す内容だった。

適量までは死亡リスクが下がっていき、その後上昇していく、いわゆる『Jカーブ』について否定している。アルコール摂取は1杯目からリスクだというのである。これまでの世界中の研究データを取りまとめて再検証した結果らしい。詳しく見たい方は下記リンクの記事をご覧ください。病気別、酒類別にリスクが微妙に違ってて面白い。

酒は百薬の長のはずでは? 少量でもNGの最新事情 - 日本経済新聞
「お酒は適量飲む分には体にいい」――。かつてこう言われてきたが、最近では「少量でも体に悪い」という話も耳にするようになった。

さて、酒は蒸留酒(焼酎、ウィスキー、ブランデー)・醸造酒(ワイン、ビール、日本酒)・混成酒(酎ハイ、カクテル)に分けられます。最近は健康的でお手頃価格のハイボールが人気だ。蒸留酒のウィスキーを炭酸で割ったものなのでアルコール以外の糖質をほとんど含まない。カロリーが少なく血糖値も上げない。

醸造酒は、原料の果実や穀類の成分が残っているため、カロリーも高く糖分も含む。その成分が人によっては問題になる。糖尿病の方がビールや日本酒を飲むと血糖値を上げてしまうし、痛風の方はビールに含まれるプリン体が尿酸値を上げる。混成酒の酎ハイやカクテルには、砂糖や液糖が多く入ってるものも多く、急激に血糖値を上げるので注意が必要だ。

ワインは不思議だ。醸造酒でブドウの糖分を含んでいるのに血糖値を上げないらしい。数年前にイスラエルの大学が発表した研究が有名だ。3つのグループごとに、白ワイン、赤ワイン、ミネラルウォーターを2年間毎日飲んでもらい、血液の状態を見た。なんと、白ワインと赤ワインのグループは血糖値に改善が見られ、赤ワインのグループはコレステロールの改善も見られたといいます。

アルコール自体は身体には負担なので、飲み過ぎはよくないし、肝臓が弱かったり血糖値が高い方、ガン家系の方は注意が必要です。そして、飲酒と喫煙を一緒にするのはやめましょう。アルコールとたばこの化合物を同時に吸収するとリスクは数倍になると言われています。

二杯程度まではリスクの上昇はごくわずかで、その後は右肩上がりで上昇していきます。運動もして、栄養バランスも取り、気持ちよく美味い二杯のワインを呑む。結局、ここに行きつくようだ。

私は、今晩も娘に『二杯まではいいんだよ』というつもりだ。

Y.Izumi

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