この時期だから読みたいオススメの本

心の肥やし 図書館 コラム

『茶色の朝』


 フランク・パヴロフ 物語
 ヴィンセント・ギャロ 絵
 高橋哲哉・メッセージ
 藤本一勇 訳

この本は寓話です。

ごくありふれた日常を生きるごく普通の、私たちのような人たちに、いつの間にか入り込んでいる非日常のお話。

茶色という色は、フランスではナチス(またはファシズム)を表す色なのだそう。
そのあたりの感覚は、日本人には直接あまり馴染みはありませんが。

マルティン・ニーメラー牧師の詩と同じくらい考えさせられる。

いつの間にか入り込んでくる非日常に対して鈍感なことを「みんなそうなりがちだよね」と言いながら、「それでいいの?」と聞いてくるようなお話。

ロシアに住む人たちに対して、「どうか気付いて!」とニュースを見ると強く思うが、
果たして、自分は同じ立場のときに気付けるのだろうか?
日本という国の中で生きていて、大なり小なり、気付けてないことがたくさんあるのじゃないかしら?

大切なことは、「考えつづけること」なんだそうです。


A.Hijikata

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